【火花(挑戦編)】

   →「向上編」より続き
炎は治まったが、まだ熾きの状態でくすぶり続けている。
腹回りがまだまだだな。
シャープさがイマイチだな。
何とかしなければ・・・おおっ!そうだ!
会社の同僚にプロボクサーのNが居るぢゃないか!
ボクシングはダイエット効果がマックス高いという。
そして、Nは別支店のGOLD GYMの会員だ。
是非、教わらなければ。へへっ、ボクシングってヤツをよぉ。


気分はすっかり「あしたのジョー」だ。

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しかし、ちょっと待て。
私はNの先輩だし、上司でもある。
「ボクシング教えろや」
と、言えばパワハラになるんじゃないか?しかも、もし私が彼に嫌われていたりしたら・・・
良いチャンスとリングでボコボコにされるんぢゃないだろうか?
刑法35条の正当業務行為を盾に、殺されるんぢゃないか?
下手に出るか?いや!それでは示しがつかないではないか!
ここはフレンドリーに接するべきだろう。
よし。私はNに近づいた。

 

「ボクシング教えてちょんまげ」
Nはきょとんと私を見ている。クスリとも笑わない。
しまった!フレンドリー過ぎたか?
「じゃあ、土曜日に馬車道のGOLDに来てください」
サンキュウ、Nよ。
お手柔らかにお願い致します。
   →→「拳闘編Part1」へ続く